【データ、AI、オートメーション】次世代スポーツストーリーテリングを支える3本の柱
- Vizrt
「オートメーションはクリエイティビティを殺すものではない――むしろその逆です」
Sky Germany スポーツプロダクション担当シニアバイスプレジデント Alessandro Reitano

Sky Germany スポーツプロダクション担当シニアバイスプレジデント Alessandro Reitanoへのインタビューをもとに構成しています。
スポーツ放送のルールは変わりました。ライブ映像をただ届けるだけではもはや十分ではありません。とりわけ若い世代の視聴者は、複数のプラットフォームを横断した、没入感がありデータリッチで、即座に手に入る体験を求めています。
「プレミアムなスポーツ中継のリーダーとして、Skyはこの変化に、3つの中核となる技術的な柱を活用して向き合っています。これらの進化は、現在の運用を支えるだけでなく、私たちがどのようにストーリーを語り、多様なオーディエンスとつながるかという根本を変えつつあります」と、Sky Germany スポーツプロダクション担当シニアバイスプレジデントのAlessandro Reitanoは語ります。
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Sky Germany スポーツプロダクション担当シニアバイスプレジデント Alessandro Reitano
「プレミアムなスポーツ中継のリーダーとして、Skyはこの変化に、3つの中核となる技術的な柱を活用して向き合っています。これらの進化は、現在の運用を支えるだけでなく、私たちがどのようにストーリーを語り、多様なオーディエンスとつながるかという根本を変えつつあります」
1:データビジュアライゼーションとストーリーテリング

この10年で最も大きな変化のひとつは、データの活用方法です。私たちは年間3万時間以上のスポーツ番組を制作しています。リアルタイムで得られる統計データの量は膨大ですが、課題は生の数字を、視聴者が理解しやすいドラマへと変換することです
Skyは2つの成果を重視
- より優れたストーリーテリング:
モメンタムや戦略、個々のパフォーマンスをめぐる物語を組み立てるためにデータを活用します。 - 没入感のある理解:
データをより没入感があり、より「触れられる」ものとしてビジュアル化し、視聴者により深い洞察を提供します。
目標は、テキストのオーバーレイにとどまらず、3D解析やAR(拡張現実)、バーチャルスタジオ環境といった高度なビジュアライゼーションを用いて、視聴者に試合へのより深く即座な理解を届けることです。データビジュアライゼーションとデータストーリーテリングは、今やSkyが最も重視する分野のひとつとなっています。
2:「コンテンツスーパーマーケット」を拡張するAI

2つ目の大きな変化は、リニア放送から、数多くのチャンネルやプラットフォームにまたがる「幅広いポートフォリオ」のコンテンツ配信への移行です。
私たちは今、コンテンツスーパーマーケットを運営しているようなもので、すべての棚を埋めなければなりません。
この複雑さに対応するため、あらゆるチャンネルにわたる制作物の合理化と拡張において、AIは不可欠な存在になりつつあります。10年前のようにリニアチャンネルだけで放送しているわけではありません。今日では、私たちは膨大なコンテンツポートフォリオを管理しています。つまり最終的には、プロセスを徹底的に合理化する必要があるということです。
AIは反復的な作業を担い、大幅な人員増加なしに、リニアテレビやモバイルアプリ、SNS、ストリーミング、オンデマンドサービスの需要に応えられるよう、オリジナルコンテンツやクリップ、ハイライトの生成、フォーマット化、集約、配信を効率的に行えるようにします。
3:クリエイティビティを後押しするオートメーション
最後の柱であり、おそらく最も誤解されているのがオートメーションです。これまで業界の一部では、オートメーションはクリエイティブな役割を脅かすもの――ニュース制作における効率化やコスト削減のためだけの手段だと見なされてきました。
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Sky Germany スポーツプロダクション担当シニアバイスプレジデント Alessandro Reitano
「私はその逆だと考えています。オートメーションは、正しく取り入れれば、イノベーションの触媒となります。 私たちはベンダーとのパートナーシップにおいて、効率だけでなく、『この番組やこのスタジオショー、このライブイベントを、非常に革新的でクリエイティブな形を保ちながら、オートメーションでどう制作できるか』を問いかけています。 オートメーションは、技術面と拡張性の課題を乗り越える助けとなり、クリエイティビティとイノベーションを最前線に保つことを可能にします。このアプローチにより、自動化された出力が、それが置き換える手作業のプロセスよりも優れており、よりクリエイティブであることを示すことで、より保守的な人々の理解も得られるようになりました。 オートメーションを導入するのは、効率のためだけではなく、非常に革新的でクリエイティブ、かつ拡張性のあるワークフローを実現したいからです。それを一緒に実現してくださいと伝える。これが私たちのパートナーとの働き方であり、懐疑的な人々に対して、その成果がより優れており、よりクリエイティブであることを納得してもらう方法でもあります。」
オートメーションはディレクターやプロデューサーを、制作ワークフローの単調で反復的、技術的な工程から解放します。この自由により、彼らは次のことに集中できます。
- イノベーションの維持:
技術的な実行が確実で予測可能になることで、新しいビジュアル要素やスタジオレイアウト、ARグラフィックスを取り入れられます。 - クリエイティビティの維持:
グラフィックスやカメラ、照明の同期をシステムが担うことを前提に、ストーリーテリングとディレクションのタイミングにエネルギーを集中できます。
未来は没入的でスケーラブルなものになる
スポーツ放送局にとって、未来の方向性は明確です。データを活用してダイナミックで没入感のある視聴体験を生み出し、AIによってそのコンテンツをあらゆるプラットフォームへ拡張し、そして高度なオートメーションによって、クリエイティブなビジョンを何度でも確実に実現することに成功の鍵があります。
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Sky Germany スポーツプロダクション担当シニアバイスプレジデント Alessandro Reitano
「ライブスポーツは今も私たちの主役です。ただ同時に、発想を切り替え、幅広い視聴者層と、私たちが展開するあらゆるプラットフォーム向けに、サブとなるコンテンツを用意する必要があります。SNS上には1,000万件のタッチポイントがあります。編集チームの役割はここで非常に重要になり、どのプラットフォームの視聴者にどのストーリーがふさわしいかを判断します。量より質です。だからこそ、AIを活用する時代であっても、そこに人が関わっていることが常に重要なのです」
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